桃林寺を参拝した後、隣接する権現堂《ごんげんどう》も参拝しました。権現堂は国の指定重要文化財で、石垣市が管理しています。
神社らしからぬ神社。驚くほど殺風景な境内。
その奥で異彩を放つ神殿は、中国文化の影響を受けた琉球らしい趣きが感じられます。
今回は権現堂の旅行記です。
地図
石垣島 権現堂
権現堂が創建されたのは桃林寺と同じ1614年。現存する木造建築物としては沖縄で一番古いそう。
『権現』と名の付くことから、本地垂迹思想《ほんじすいじゃく》(神道の神々は仏の化身という考え方)のもとで創建された神社です。祭神には熊野権現を勧請《かんじょう》しています。
神殿にはご神体となる宝鏡(銅鏡)と仏像が祀られており、宝鏡は県内で最も古い鋳造物(1772年)と言われています。1
権現堂の御祭神とご利益
御祭神
速玉男命(はやたまのをみこと)
伊弉冉命(いざなみのみこと)
事解男命(ことさかのをみこと) 2
ご利益:厄除け、五穀豊穣、家内安全、工事安全、学問、悪縁切り
権現堂(ごんげんどう)
重要文化財 国指定昭和56年6月5日
薩摩藩が尚寧王に寺社の建立を進言したことから、1614年(慶長19)桃林寺と同時に創建された。祭神は熊野権現を勧請したもので、八重山における寺社建立のはじめであり、貴重な文化遺産である。切妻造りの薬医門、室内に土間を取り込み両脇に祭壇を配した拝殿、棟上の火焔宝珠、竜頭等細部手法に特色をもつ神殿からなり、それぞれが軸線上に建造されている。御神体の宝鏡は銅製で琉球最古のものといわれ、ほかに木彫りの仏像も併祀されている。1771年(明和8)の大津波により潰滅したが、1786年(天明6)に再建された。その後、1882年(明治15)神殿を改建、1910年(同43)に一部修復された。太平洋戦争で大破したが、1947年(昭和22)に修復、1973年(同48)、1978年(同53)に部分修理を加え、1985年(同60)、薬医門、拝殿、扉絵を含む神殿及び石牆を修理した。
昭和61年1月吉日 石垣市教育委員会
権現堂の旅ログ 見どころと写真
権現堂は鳥居のない神社。代わりに薬医門という門が建っています。門から中を見ると、拝殿と本殿が一直線に並んでいるのが分かります。うまく表現できませんが、なんだか気持ちいい。
境内は整然とし過ぎていて殺風景ですが、モノトーン様の光景は昔ながらの町の神社みたいな趣きがあります。
境内に飾り気がない分、朱色の本殿はひときわ鮮やかに見え、大きな存在感を放っています。
屋根の上には龍と宝珠があり、やっぱり神社よりも寺っぽい。
権現堂は石垣市が管理しているためか、賽銭箱はありません。お守りやおみくじ、御朱印もなし。そもそも神職がいない。いたのはよく刺す蚊だけ。
桃林寺、権現堂と参拝を終え、最後に桃林寺駐車場の横にある仲本氏庭園(国の登録記念物)を見に行きます。
石垣権現堂 施設情報
開門時間 | 24時間 ※詳細情報なし |
定休日 | なし |
住所 | 沖縄県石垣市字石垣285-2(地図) |
電話番号 | なし |
入場料 | 無料 |
トイレ | なし |
駐車場 | なし 桃林寺に無料駐車場10台あり |
売店 | なし |
公式HP | なし |
滞在時間の目安
5~10分
となりの桃林寺とあわせて30分が目安
空港・市街地からのアクセス・所要時間
車・レンタカー
- 空港から約30分
- 市街地(石垣市役所)から約15分
※権現堂専用の駐車場はありません
徒歩でも離島ターミナルから15分弱でアクセスできます。
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