今回の観光スポットはこちら
- 世持御嶽《ゆーむちおん》
- 弥勒奉安殿《みるくほうあんでん》
- 小城盛《くすくむり・くすくむい》
この独特な読み方。ちゃんと予想を裏切ってくる。こういうところも沖縄の魅力ですよね。
場所はこのあたり。

3つとも同じ場所です。
今回はこの3スポットを簡単な解説つきで紹介していきます。
世持御嶽
ゆーむちおん
まずは、火の神と農耕の神が祀られている世持御嶽から。

御嶽は扉がないものが多いですが、世持御嶽にはしっかりした扉が付いていました。しかも金色。島民にとって特別重要な御嶽です。

世持御嶽は、年に1度行われる竹富島の最重要行事『種子取祭《たなどぅい》』で、五穀豊穣や島民の繁栄・健康を願って伝統芸能が奉納される格式高い御嶽です。
種子取祭《たなどぅい》
約600年の伝統がある祓い清めた土地に種子を蒔き始める祭り。国の重要無形民俗文化財に指定されています。”種子取”だけど”蒔く”お祭りで、蒔いた種がすくすくと育つことを祈願します。
種子取祭が行われるのは、毎年旧暦9月~10月の甲申の日《きのえさる》から癸巳《みずのとみ》までの10日間。世持御嶽で芸能が奉納されるのは7日目と8日目です。2025年は11月11日~20日の10日間で、17日と18日に奉納芸能が行われます。

島の内外から多くの人が集まる種子取祭。でも、もともと世持御嶽は敷地が狭かったそうです。そこで種子取祭のために有志の人たちが協力し、旧竹富村役場の跡地を買い取って拡張したとのこと。社殿前の広場は公園のようなのどかな感じがして心地よかったです。

いまグーグルマップを見たら、世持御嶽の奥に玻座間御獄《ウーリャオン》という御嶽もあるようです。完全に見落としていました。
Google Map
弥勒奉安殿
みるくほうあんでん

世持御嶽を正面に見て右側、ナビンドー(神の道)と呼ばれる道沿いに弥勒奉安殿があります。
弥勒奉安殿には、奉納芸能で使用される弥勒神(海の彼方から五穀豊穣をもたらす神)のお面や道具が納められています。
弥勒起こし(ミルクウクシ)と呼ばれる儀式の際には扉が開き、ほのかな明かりの中に弥勒の面が浮き上がって見えるそうです。

ミルク神は八重山地方で信仰されている神様で、豊穣や繁栄をもたらす福の神。弥勒菩薩《みろくぼさつ》が由来で、”みろく”が訛って”みるく”になったと言われています。
ミルク神の見た目が七福神の布袋様に似ているのは、布袋様が弥勒菩薩の化身とされているところからきているそうです。
小城盛
くすくむり・くすくむい

立入禁止のため上ることはできませんでした。カメラで石碑を見たところ、『記念物 小城盛(クスクムリ・火番盛)』と彫られていました。
八重山では遠見台のことを火番盛(火を焚く丘の意)と呼び、海上の監視や通報を行っていた場所です。海を異国船が通った際に煙を上げて石垣島の蔵元(役所)に連絡していました。建てられたのは1644年。国の史跡に指定されています。

この高さだと海は薄っすらとしか見えないはずなので、当時はやぐらのようなものが建っていたのかなと思います。いずれにしても上れないのですっぱりと諦めました。
それよりも、小城盛は外壁を見る方がおもしろいです。

すぐ横を走るナビンドーという道から見ると、城壁のような石積みが残っていて、字のごとく丘の小さな城のよう。こちらの方が史跡らしさを感じられます。
ほか

弥勒奉安殿の裏

功績を称える碑
弥勒奉安殿

弥勒奉安殿の裏

御嶽前の広場

御嶽前の広場

施設情報
世持御嶽・弥勒奉安殿・小城盛 | |
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営業時間 | 24時間 |
定休日 | なし |
住所 | 沖縄県八重山郡竹富町竹富 Google Map ![]() |
入場料 | 無料 |
滞在時間 | 15分 |
公式HP | なし |
備考 | トイレ 〇│売店 ✕ |
アクセス
竹富東港から:徒歩15分、自転車5分
コンドイ浜から:徒歩20分、自転車8分
以上、世持御嶽と弥勒奉安殿と小城盛でした。
ちなみに、訪問した10日後が種子取祭だったようです。惜しかった。
Article author いそぽん
Photo & Experience 2024.11
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