ワイキキから西オアフへ。ホノルルに次ぐ副都心カポレイに入り、コオリナリゾートを抜けると、日本人観光客が少ないローカルエリア。海岸線に平行に伸びる道を北上し、ナナクリの街を抜け、マイリの街にある『プウ・オ・フル』<Pu’u O Hulu>という山にピンクのピルボックスはあります。ワイキキから車で約1時間です。
今回は、ピンクのピルボックス(マイリ・ピルボックス)の体験記です。ここはハイキングコースですが、舗装されていない足場の悪い道を登ります。
ピンクのピルボックスとは?
正式な名称はマイリ・ピルボックス<Maili Pillbox>。外壁も内壁もピンク色をしていることから、ピンクのピルボックスと呼ばれています。
ピルボックスとは、戦時中に使われていたBunker [バンカー] のこと。日本語だと掩体壕(えんたいごう)です。コンクリート製のシェルターで、見張りや敵部隊の攻撃から防御するために使われました。
見張りに使われる場所ということは、海を見渡せる最高の絶景スポット!
もちろん、戦時中から目立つピンク色だったわけではありません。現在の色になったのは、2015年10月と言われています。
・HAWAII NEWS NOW
・HONOLULU MAGAZINE
山肌に馴染んでいたはずのピルボックスがピンク色に姿を変えた理由は、乳がんの啓発運動でした。トレードマークのピンクリボンも描かれています。政府や認定団体ではなく、個人ハイカーたちによって描かれたようです。
4つのピルボックス
マイリ・ピルボックスハイキングでは、山の稜線沿いに4つのピルボックスを見ることができます。ピンクのピルボックスまでに2つ、その後に1つ。
最後4つ目のピルボックスは慎重に歩かないと崖から落ちる道を通ります。
ピンクのピルボックスをハイキング
入口はKaukamaロード沿い。駐車場はありません。車は路肩に路駐するしかありません。車上荒らし多発エリアなので、ツアーの利用をおすすめします。
ハイキングの所要時間は1時間~1時間30分です。
右側に上に続く小道が入口。
ハイキングコースは舗装されていません。岩がむき出しになっているので、つま先を保護できるスニーカーを履いていきました。
手を使うほど急ではないものの、歩きにくい。太ももがパンパンになるパターンの道です。
なだらかな場所もあります。足元と伸びた枝に気をつけて休憩しながら登れば、難しいルートではありません。後から来る人に道を譲れば、マイペースで歩けます。
途中で立ち止まって振り返ると、ローカルタウンの景色が広がっています。景色の写真を撮っているフリをして休憩。
巨木に感動しているフリをして休憩。
すれ違う人にアロハで挨拶と祝福を。気分が上がります。
1つめのピルボックスに到着。荒れた公衆トイレを想像させる外壁。現在はジグソーパズル柄に塗り替えられているようです。カカアコのウォールアートみたいですね。
Googleマップの画像
ここまで来れば、3つめのピンクピルボックスまで制覇したも同然。
2つめのピルボックスは、殺風景すぎてスルーしましたが、現在はハワイの州旗がデザインされているようです。
Googleマップの画像
ハワイの州旗
ピンクのピルボックスはもうすぐそこ。
スタートから休憩しながら登って40分くらいで到着。早い人は20分くらいで着いてしまうそうです。一緒に登った他の4人の女性はみんな元気で、30分くらいで到着していました。
ビルの高さに換算すると60階相当らしいです。体力の衰えを嫌というほど実感しました。
中もピンク。
空も海も海岸もよく見渡せます。
この頃はメッセージや落書きは少なく、ピンクがよく映えていました。最近は…
啓発メッセージなのか落書きなのかよく分からない状態になっているようです。
ところで、ピンクのピルボックスにはハシゴはありません。上に上がるには、
この石を踏み台にして、最後は腕力勝負です。僕は降りるときに腰を傷めました。
確かに海のはるか彼方まで見渡せます。敵機が襲来したらすぐに気づけそうです。
街の景色もなかなかのもの。
ピルボックスの中からでも見られます。怖いと思ったら無理に上がらないでください。
さらに先を見ると、4つ目のピルボックスが見えます。
4つめのピルボックスまでの道は特に注意
4つめのピルボックスは今まで以上に慎重に歩かなければいけません。
勾配は大したことないですが、道幅が狭い。手すりや柵はなく、一歩間違えると転げ落ちます。
慎重にいけば歩けますが、怖いと感じたら進むのをやめましょう。ピンクのピルボックスまでで帰る人もたくさんいます。
みんな早い。
特に人とすれ違うときが怖かったです。誰も歩いて来ないのを見計らってスタートすればよかった。
4つめのピルボックスから見える景色。
ここからの景色は大パノラマ。小さく見えるピンクのピルボックスがかわいい。
一緒にハイキングした人。
どうしたらこういう絵になるポーズを思いつくのか分からん。
この違い。
きっとこの差が埋まることは一生ないんだと思う。
1番高いところに座ってみた。そもそもピルボックスだということすら分からない。これが僕の精一杯です。
ここまで登ってくるのは疲れましたが、風を体に受けて景色を眺めているとスーッと疲れが抜けていくので不思議です。
このあとは下りるだけ。下りの方が足にくるので、1歩ずつ慎重に下りました。
持っていくもの
入場料などの費用はかかりません。
- 底があり、つま先が隠れる歩きやすい靴
- 水(自販機もトイレもない)
- タオル
- 日焼け止め
- できればリュック
日かげがほとんどないので、日焼け対策は必須。
できれば、両手をあけられるようにリュックで行くのがおすすめです。
ハワイのサンスクリーン法に適した日焼け止めの例
ハワイのサンスクリーン法について
2021年からサンスクリーン法が施行されました。サンゴ礁の白化と死滅を防ぐため、紫外線吸収剤「オキシベンゾン」と「オクチノキサート(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)」を含む日焼け止めの販売・流通は禁止されています。持ち込みは規制の対象外ですが、観光客も現地の取り組みに協力することが望まれます。
※マウイ島・ハワイ島では使用も禁止です
ピンクピルボックスの場所・アクセス(車)
ワイキキから車で45~60分。ファーリントン・ハイウェイからカウカマ・ロードに入り、400mほど走ると右側に山に通じる小道が見えるので、近くの路肩に路駐します。
よほど早い時間じゃなければ、他に何台か路駐しているので場所は分かりやすいです。
レンタカーの注意点
ワイキキと比べると治安が悪く、車上狙いの多発エリアです。特にレンタカーは狙われやすいという話も耳にします。
- 車から離れるときは、車内に何も残さない
- 1人で行かない
- 明るい時間に行く
- この場所でトランクに荷物を移さない
オプショナルツアー
費用とスケジュールの縛りはありますが、余計な心配をしなくていいのがツアーのメリット。運転しなくていいから、ハイキングで体力を使い切っても大丈夫です。
■ピンクのピルボックスを含むツアー
JOY JOY HAWAII LLC
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■マーメイドケイブにも行けるツアー
Heroes Club LLC
いい写真が撮れますように
いそぽん(@isopon11)でした。
マハロ♪
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