【宮古島】豊見親の墓(仲宗根豊見親・知利真良豊見親・あとんま墓)

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仲宗根豊見親の墓

宮古島旅行の計画中に偶然目にした1枚の写真。強烈なインパクトを受けて、絶対行きたい場所リストに即追加したのが『仲宗根豊見親とぅゆみゃの墓』。外国の古代遺跡を思い浮かべる佇まい。でもお墓なんです。

残念ながら、訪れたのは草がボーボーの時期。冒頭の「緑豊かな何か」の写真になってしまったのだけど、それでも独特な空気が流れる不思議な場所で、「行ってよかったなぁ」と思います。

じゃあベストな状態はどんな光景なのかというと、《みやことりっぷ》さんの写真をご覧ください。↓

仲宗根豊見親の墓
画像 みやことりっぷ「仲宗根豊見親の墓」

こんなの見たら、行きたくてたまらなくなりますよね。

というわけで今回は、豊見親〈とぅゆみゃ〉の墓(仲宗根豊見親の墓・知利真良豊見親の墓・あとんま墓)の旅行記です。

目次

豊見親のお墓を簡単にまとめると

豊見親〈とぅゆみゃ〉

豊見親とは個人名ではなく、かつて宮古島の各地域を治めていた有力な首長に対して用いられた称号です。役職名に近い性格を持ちます。

仲宗根豊見親の墓〈なかそねとぅゆみゃ〉

15世紀末から16世紀初めに宮古島を統治していた『仲宗根豊見親玄雅なかそねとぅゆみやげんが』が、父を弔うために造ったお墓。玄雅と忠導氏ちゅうどううじ一門(玄雅を始祖とする一族)も一緒に祀られています。

知利真良豊見親の墓〈ちりまらとぅゆみゃ〉

玄雅の三男『知利真良ちりまら』と宮金氏みやがねうじ一門(知利真良を始祖とする一族、忠導氏の支流)のお墓。知利真良も優れた治政が評価されています。

あとんま墓

忠導氏の『あとんま』(後妻)の墓。本妻と同じお墓に入ることができなかったため、別に造られたと考えられています。

豊見親のお墓の旅ログ・写真

  1. 知利真良豊見親の墓
  2. 仲宗根豊見親の墓
  3. あとんま墓

Google Mapsのルート検索だと、仲宗根豊見親の墓からあとんま墓へは大きく迂回するルートが表示されますが、実際は迂回しなくても行けます。

知利真良豊見親の墓

知利真良豊見親の墓 案内版
知利真良豊見親の墓の案内板

この墓は1750年頃、平良ひららかしら宮金氏寛富みやがねうじかんぷうが築造したと伝えられています。仲宗根豊見親の墓とともに“みゃーか”から横穴式にうつる折衷様式を示す代表的な墓です。また、ツンプンの跡を残しており、俗に“ツンプン墓”とも呼ばれています。
宮金氏寛富は1745〜1762年まで平良の頭職を務め、杣山惣主取そまやまそうぬしとりとして大野山林おおのさんりんの造林をはかるとともに、瓦の製造を始めたとも伝えられています。知利真良豊見親は、仲宗根豊見親の三男で宮金氏の元祖です。1500年、父と八重山のオヤケ赤蜂あかはち征討軍に加わり、その後、次兄祭金まつりがね豊見親が4年在勤したあとを受けて八重山の頭職となり、かの地で没したと伝えられています。

ツンプン(ヒンプン)…門の内側の仕切り屏。外からの目かくしや、魔除けの意味をもつ。

国指定有形文化財 建造物(豊見親墓) 知利真良豊見親の墓
知利真良豊見親の墓 外側

今は入口から石室が見えますが、昔はひんぷん(目隠しや魔除けの効果)があったそうです。
それにしても、遺跡感がすごい。

知利真良豊見親の墓 入口 ひんぷんの跡と石室が見える

石室の上に石柱。見るだけでワクワクする。何にどうやって使っていたのか知らないけど。

草が伸びていなければと思いますが、管理が大変そうだから同情する。

知利真良豊見親の墓  敷地内 石室の上に石柱がある

案内板に書いてあったとおり、沖縄本島のお墓と宮古島のミャーカが融合した感じ。いや、ミャーカは無くなっていく様式なので、融合よりは終末期かもしれない。

知利真良豊見親の墓の横にある小道を上ると、上からお墓を見ることができます。

知利真良豊見親の墓 上から見下ろした写真
知利真良豊見親の墓の上 草が伸びている
草が残念

仲宗根豊見親の墓

知利真良豊見親の墓から南に80mほど道を下ると、道路沿いにスロープがあります。スロープを上った先が仲宗根豊見親の墓です。

国指定有形文化財 建造物 豊見親墓 県指定史跡 仲宗根豊見親の墓
仲宗根豊見親の墓 案内板
仲宗根豊見親の墓の案内板

15世紀末から16世紀初頭にかけて宮古島の支配者として君臨した仲宗根豊見親が、父、真誉まゆふふぁ豊見親の霊を弔うために築造したと伝えられています。宮古島在来の“ミャーカ”と、沖縄本島の横穴式墓地の折衷様式で、沖縄本島と宮古島の文化の交流を裏づける代表的な墳墓です。
墓は墓室の四方を石垣で囲って西側に出入り口を設け、庭の北隅には小さな降り井うりがーを設けてあります。また、墓室の前面には13段の階段が施され、墓室の上部前方には大きな石柱が立てられています。

ミャーカと横穴式墓地

ミャーカは宮古島に古くからある風葬墓地です。巨大な石で囲い、天井も大きな石で蓋をします。西欧地中海沿岸に残っているドルメンの一種としても紹介されます。横穴式墓地は、自然の洞窟や岸壁などを掘り込んだ墓をさし、沖縄本島によく見られる亀甲墓かめこうばかが代表的です。

仲宗根豊見親の墓の横にある小道 左に入口がある
左側に入口がある

中も歩きたかったけど、どこまで足を踏み入れていいのか分からない。おまけに草がボーボーだし、蚊がまとわりついてくるから入口でストップ。豊見親の墓を訪問する際は、虫よけ対策をおすすめします。

とはいえ、この光景は見応え十分。石室周りの石段が神秘的。仲宗根豊見親の墓は、ピラミッドの上半分を取り外したような形にも見えます。

仲宗根豊見親の墓

あと面白かったのが、お墓の前に井戸があったこと。風葬時代のお墓なので、この井戸に溜まった地下水で洗骨していたのかもしれません。

仲宗根豊見親の墓 井戸
井戸に下りる階段もありました

仲宗根豊見親の墓も知利真良豊見親の墓と同じく、沖縄本島のお墓と宮古島のミャーカが融合したお墓で、ここでしか見られない様式です。ほんと草がない状態も見たかった。

石室に入ることはできませんが、案内板にイラストが載っていたので紹介します。

仲宗根豊見親の墓を紹介しているイラスト
汚れが目立っていたため、背景と一部の色調を加工しました

ミャーカと横穴式墓地のイラスト

ミャーカと横穴式墓地のイラスト
汚れが目立っていたため、背景と一部の色調を加工しました

来間島で見たミャーカの記事

あとんま墓

仲宗根豊見親の墓に入る小道は、あとんま墓まで続いています。歩きやすい道ですが、蚊が多いです。

仲宗根豊見親の墓からあとんま墓へ行く道

道路に面していた2基の墓とは異なり、あとんま墓は丘を少し上ったところにあります。周りは木々が生い茂り、静かだけど少し薄暗くて湿っぽい。その雰囲気が味わい深くていい感じ。昔は建物がなく見晴らしのいい場所だったのでしょう。

仲宗根豊見親の墓からあとんま墓へ行く道
あとんま墓 案内板
あとんま墓の案内板

忠導氏ちゅうどううじにゆかりのある墓で、同氏族のあとんま(後妻)だけを葬ったことから、俗に“あとんま墓”と呼ばれています。
墓は岩盤を掘り込み、切石と組み合わせた墓で、いつ建造されたかは明らかになっていません。忠導氏は16世紀初頭に宮古島の支配者として君臨した仲宗根豊見親を元祖に数多くの頭職を出し、勢力を誇った系統です。その勢力・財力を背景に宮古島の風習として本妻と同じ墓に葬ることのできなかったあとんまの墓を設け、その霊を弔ったものと思われます。

あとんま墓入口 石壁に人が通れる空間がある
あとんま墓入口から 奥に閉ざされた石室の入口が見える
あとんま墓の敷地内

お墓の入口は完全に塞がれています。

あとんま墓 閉ざされた石室の入口
墓の入口

墓室や壁の石の積み方が丁寧できれい。手厚く葬られたことが分かります。

あとんま墓 石の壁

施設情報

豊見親の墓(3基)
営業時間24時間
定休日なし
住所沖縄県宮古島市平良西仲宗根3−4(地図)
電話番号なし
入場料無料
トイレなし
駐車場なし(後述)
売店なし
公式HP 宮古島市役所 【国指定:建造物】豊見親墓・三基
備考明かりなし
虫よけ対策推奨
※営業時間や定休日等は、訪問前に公式ホームページで最新情報をチェックしてください

滞在時間の目安

僕たちは3か所まわって約15分でした。ゆっくりめに見ても30分あれば十分かと思います。

空港からのドライブ所要時間

  • 宮古空港から約20分
  • 下地島空港より約30分

駐車場

専用の駐車場がないので、Google Mapsで『ガジュマルの木陰』となっている場所に停めました。およそ4台分のスペースがあります。
平日の17時前だったからか1台も停まってなかったですが、埋まっていても少し待てば空きそうな感じです。

ガジュマルの木陰 豊見親の墓の近く

少し歩きますが、『ひらりん公園』には駐車場があります。

以上、池間大橋狩俣駐車場でした。
楽しい旅行になりますように!

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Article author いそぽん
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