「体験したことのないカイルアを楽しみたい」
カイルアでは、パンケーキやアサイー、ビーチ、買い物を楽しんできました。せっかくなら初体験のアクティビティにチャレンジしたい。
今回選んだのはラニカイ・ピルボックス・ハイキングです。
ピルボックスとは、戦時中に使われていたコンクリート製の軍事施設のこと。見張り台としての役目もあり、見晴らしのいい場所に建てられています。ピルボックスがあるところは、もれなく絶景が待っているのです。
ラニカイ・ピルボックス・ハイキングは、カイヴァ・リッジという小高い山を歩いて、2つあるピルボックスを目指すハイキング。全米No.1の美しさと言われたラニカイ・ビーチを上から望める、ハワイのピルボックスハイキングの火付け役になった場所。頂上はどこを見たらいいか分からなくなる程の絶景が広がります。
やや注意が必要な場所もあり、体が元気なうちに行っておいた方がいいスポットです。
景観が素晴らしいので、風景画像多めです
ラニカイ・ピルボックス基本情報
Lanikai Pillbox
ラニカイ・ピルボックス 正式名称:カイヴァ・リッジ・トレイル | |
---|---|
営業時間 | 24時間 |
定休日 | なし |
住所 | 265 Kaelepulu Dr, Kailua, HI 96734 |
電話番号 | なし |
入場料 | 不要 |
駐車場 | なし |
トイレ | なし |
予約 | 個人・団体ともに不要 |
公式HP | なし |
難易度
ダイヤモンドヘッドやマカプウ・ハイキングを初級とすると、中級(中の上くらい)です。オアフ島西部にあるピンクのピルボックスより難易度は少し上がります。
ラニカイ・ピルボックスのハイキングは距離こそ短いものの、滑りやすい土、急な坂、デコボコとした岩場があり、ある程度の体力が必要。手を使わないと進みにくい場所、油断すると大怪我をする場所もあります。
とはいっても、道は開けているため軽装で良く、自分で歩けて手をつくこともできるなら、気軽にチャレンジできます。往復で1.4kmのショートハイキング。小学校高学年くらいの子供も元気に歩いていました。ただし、1人で突っ走ってしまう子供はやめた方がいいです。
所要時間の目安
2時間のスケジュールにしておけば、じっくり楽しめます。
行って帰ってくるだけなら1時間。写真を撮ったり、休憩を取りながらで1時間30分が目安。ピルボックスでのんびり景色を眺めていた僕たちは2時間弱でした。
服装・持ち物
服装は軽装でも大丈夫。上半身裸の人もいました。紫外線が強いので、日焼けを防止するなら速乾性の長袖やロングパンツを選びましょう。スカートの人も2人見かけましたが、前を歩かれると気を使うので勘弁してください。
靴は運動靴が最適。滑るのを防いで、つま先を守ってくれます。サンダルは避けましょう。
必須 | ・水 ・タオル ・日焼け止め |
あると便利 | ・帽子(風に注意) ・サングラス ・リュック ・虫よけスプレー ・ウェットティッシュ |
リュックがあると両手が使えて安全性がアップします。この日のために1,500円くらいの安い折り畳めるリュックを買いました。ペットボトルもタオルも入れられるし、汚れても破れても精神的ダメージが少ない値段が気に入ってます。
注意すること
- トイレがない
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コース上にも近隣にもトイレはありません。近くのゴルフ場や私有地に勝手に入って排泄してしまう人が問題になっています。人数制限つきの予約制や閉鎖といった議論がなされています。(環境保全の目的も含めて)
- 事故
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このハイキングコースでは、滑って崖に転落、転倒して骨折、熱中症などでヘリが度々出動しています。ピルボックスの一部が崩壊して怪我をした人もいるそうです。
- 駐車場がない
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近隣には駐車場がありません。カイルア地区は路上駐車の取り締まりが厳しいそうです。旅行者はカイルア・ビーチの駐車場から歩く(徒歩15分)か、カイルア・タウンセンターからレンタル自転車またはザ・バスでのアクセスがおすすめです。
ラニカイ・ピルボックスまで
ハイキング
ラニカイ・ピルボックス・トレイルの入り口は、Google Mapsを見れば迷いません。ミッドパシフィック・カントリークラブ<Mid-Pacific Country Club>前の緩い上り坂を歩き、左側に手書きの看板を見つけたら、そこが入り口です。ハイキングコースは舗装されていません。
【Google Maps】
ラニカイ・ピルボックス・トレイル
最初の難関
ラニカイ・ピルボックスの標高差は約122メートル。往復1.4kmのハイキングスタート!
最初の難関はスタート直後。急な斜面を登ります。この斜面がまた、土が乾いていて滑りやすい。濡れているとそれはそれで足をとられて登りにくい。でも、ここで脱落する人はいません。ロープを掛けてくれてあるからです。他にも危ない斜面にはロープが掛けてあります。
立ち止まって景色を望む
ラニカイ・ピルボックス・トレイルのいいところは、随所でいい景色を望めるところ。最終目標は頂上からの景色ですが、少しずつ変わりゆく景色も楽しめます。このハイキングはトレーニングではなく観光。足を止めて、海や山の景色を堪能しないともったいない。
1つめのピルボックスまでの景色画像(少しずつ標高が高くなっています)
狭い道ではアロハで譲り合い
1人分の道幅しかない場所もあります。上り優先のルールなんて知らない人の方が多いので、ほとんどの人が道を譲り合います。「アロハ」や「マハロ」と声を掛けながら。国籍関係なく、ほっこりする場面です。
ズカズカと下りてくる人もいますが、イライラしない。そんな時間がもったいない。
尾根伝いの道は両側が崖になっています。ゆっくり進めば難しくないですが、風が吹いているときは緊張しました。写真や動画に気を取られて足を踏み外さないように。
稀に、垂直な岩壁を登っている人がいますが、そこまでハードなハイキングコースではありません。ちゃんとルートがあるので付いていかないようにしましょう。僕は1度がく然としました。
1つめのピルボックス
1つめのピルボックスの手前に、手を使いたくなる場所があります。もう若いときのような体力も運動神経もないので、迷わず手をついて登りました。写真だと絶望的な斜面に見えますが、現場はそれほどではありません。
スタートから40分弱。1つめのピルボックスに到着。道の先はピルボックスの背面です。
背面の壁にはALOHAのペイント。カカアコのウォールアートのよう。度々書き換えられるので、今はまた違うものが描かれているでしょう。その絵を楽しみにハイキングする人もいるそうです。
2つめのピルボックスより人が少ないので、少しまったりとした時間を過ごします。ラニカイビーチと奥にある深い海。グラデーションがとても美しい。
ゴールに向かって!最後の尾根
1つめのピルボックスから2つめのピルボックスまでは尾根伝いに150mほど。高低差の少ない道です。ただ、最後まで道幅は狭く両側は崖。足を滑らせないことに全集中すべきなのに、景色に目を奪われてしまいます。
2つめのピルボックス
ついに最終目的地のピルボックスに到着です。
1つめのピルボックスより人が多く、みんな上に乗って海を眺めています。どんな景色が見られるのでしょうか。ピルボックスの背面に置かれてた板を渡ります。
板の幅が狭くてモゴモゴとしていたら、見知らぬ外国の紳士が手を差し出してくれました。恥ずかしいと思うこともなく、即座に手を借りる僕。自然の中で体を動かすアクティビティは、優しい人が多くて好きです。
ここまで登って来たからこそ見られる風景。絶景続きのハイキングコースですが、ここからの景色は全然違います。どこを見たらいいか分からない。360度どこを見ても絶景。気づいたら、20分くらいボーっとしていました。
何がこうも惹きつけるのか。ハワイでは綺麗なグラデーションの海は珍しいものではない。
僕が達した結論は、海、山、ヤシの木、そして住宅街の組み合わせでした。
カイルアは建物に階数制限があるため低層住宅しかありません。だから平地が平坦で、自然の輪郭がはっきりと視界に入ってきます。もし住宅街が無かったら、ただの美しい自然の風景ですが、その景観を乱さず人間の生活が入り込んでいるのがいい。
「完全に理解した。これは憧れだ。」
山側はコオラウ山脈の美しいフォルム。
ピルボックスから海を見張ってみる。確かに海も空も遠くまで見渡せます。
そろそろ見納め。帰ろう。
実は、2つめのピルボックスの先にもまだ道はあります。その行き着く先は入り口とは違う場所。口コミによると、来た道よりさらに険しい場所があり、崩落した階段もあるそうです。
僕たちはこのあとラニカイ・ビーチに行きたいので、来た道を戻ることにしました。
帰りは下り坂。往路よりも滑りやすく気を使います。
無事、1時間50分のハイキングを楽しめました。チャレンジして良かった!
アクセス
1番アクセスしやすいのはレンタル自転車。次がザ・バスでカイルア・タウンセンターからアクセスできます。
車は近くに駐車場がないので、15分くらい歩きます。
自転車が1番アクセスしやすい
カイルア・タウンセンター(ホールフーズがある広いショッピングセンター)から、ラニカイ・ピルボックスの入り口まで約20分です。自転車置き場は入り口の向かい側にあります。レンタル自転車のショップで渡されるワイヤー型の鍵でフェンスと自転車を繋げておきましょう。
いそぽん家はカイルア・バイシクルを利用したことがあります。日本語対応で楽でした。
※自転車シェアサービス『biki』はカイルアにはありません。ホノルルでのサービスです。
自転車が1台あるだけで行動範囲が一気に広がります。ラニカイビーチ、カイルアビーチ、ブーキモ(またはシナモンズかモケズ)など、主要な観光スポットの制覇も可能。電動自転車をレンタルすれば体力の心配もいりません。交通ルールと車、歩行者に注意しましょう。
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【Hello Activity】カイルアビーチへ! 電動自転車で散策 ワイキキ〜カイルアタウン送迎付き ラニカイビーチツアー
ザ・バス
カイルア・タウンセンターからザ・バスを利用しました。
乗車時間は8分。下車してから入り口までは3~4分程度。ザ・バスの魅力は、運賃が安くて楽なところですが、30~40分に1本しかないのがデメリットです。
ザ・バスのアプリDaBus2とGoogle Mapsがあれば、ザ・バスは結構乗りこなせます。ワイキキからカイルアまでのアクセスもバスを使うなら、HOLOカードを利用すると7.5ドルで1日乗り放題です。
- 乗車バス停ナンバー:1127
Kailua Rd+Hahani St - 終着バス停ナンバー:3613
Aalapapa Dr+Kaelepulu Dr - ルート番号:671
LANIKAI行き
駐車場
ラニカイ・ピルボックス・トレイルの近くには駐車場がありません。このあたりは路上駐車禁止エリアに駐めるとすぐレッカー移動されると有名です。普段は路上駐車できる場所でも、日によって駐車禁止になることもあり、土地勘がないと路上駐車はトラブルのもとになります。
カイルアまでレンタカーで行くなら、カイルア・ビーチパークの無料駐車場から歩くか、カイルア・タウンセンターに駐めて(無料)、レンタル自転車またはザ・バスで移動します。
カイルア・ビーチパークの駐車場は東・中央・西の3か所あります。最寄りは東の駐車場で、ラニカイ・ピルボックス入り口まで徒歩15分。駐車台数が少ないため早朝に到着しないと満車になります。中央の駐車場からは徒歩で約20分、西側からは約30分です。
早朝のハイキングは特に住民への配慮を
ラニカイ・ピルボックスのハイキングは、近隣住民にあまり歓迎されていません。
住宅街での迷惑駐車、私有地への立ち入り、トイレの無断使用などが問題になっています。また、日の出を見るために早朝からハイキングを始めるグループが、騒音問題も引き起こしています。閑静な住宅街にあるハイキングコースなので、住民の生活にご配慮を!
いそぽん(@isopon11)でした。
マハロ♪
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