アロ~ハ、いそぽんです。
ハワイ王国第8代の女王リリウオカラニ。1810年から約80年間続いたハワイ王国で唯一の女性君主でありハワイ最後の国王です。
身近に感じられるものだと、ハワイを代表する歌「アロハ・オエ」が思い浮かびます。この名曲はリリウオカラニの作詞・作曲です。
自身の身を挺してネイティブハワイアンの人権を守ろうとした彼女は、今でもハワイアンに愛される人物の1人。ご挨拶に行ってきました。
リリウオカラニ像
リリウオカラニ像があるのはハワイ州庁舎の裏。正面から真っすぐ歩くと裏に出られます。
または、イオラニ宮殿の裏からでも行けます。イオラニ宮殿は、宮殿内に入るツアー以外は予約がいらず入場料も無料。宮殿だけ見て帰る人も多いですが、もう少し奥まで観光してみてはいかがでしょうか。
イオラニ宮殿側から行く場合、まず宮殿の裏側に行きます。バニヤンツリーと駐車場の間の道をハワイ州庁舎に向かって歩き、門を出て右へ。現地に行けば、すぐ分かります。
庁舎を見つめるリリウオカラニの姿。あるいは、もっと先にあるエターナル・フレーム・メモリアルやパンチボウルを眺めているのかもしれません。
リリウオカラニは、イオラニ宮殿に幽閉されていた時期があり、ハワイ王国晩期の象徴であるイオラニ宮殿には背を向け、新時代のハワイ州庁舎に目を向けているようにも見えます。
第8代国王に就任してからのリリウオカラニは、波乱に満ちた人生を過ごし、悲劇の女王とまで呼ばれています。王権とネイティブハワイアンの人権を守ろうとしたものの失敗、ハワイ王国の消滅、王政復興を目指す武装蜂起の首謀者としてイオラニ宮殿で幽閉(彼女は関与を否定)。
ハワイ発展のために最後まで尽力した彼女を敬愛する人は多く、彼女の分身にはレイが手向けられています。
リリウオカラニ女王像との対面を終えたら、左手に注目しましょう。3冊の本をしっかりと握りしめています。リリウオカラニ女王の象徴ともいえる本です。
1冊目は、アロハ・オエの楽譜。宮殿に幽閉されていたとき、既に作ってあった詞に曲をつけて完成したそうです。
2冊目は、ハワイ語でクムリポ<KUMULIPO>と書かれています。起源を意味する言葉で、王家に伝わるハワイ創世についての神話です。
3冊目は、王権再興のための新憲法草案。白人勢力によって弱体化した王族の権利を取り戻そう(以前のハワイ王国に戻そう)と新憲法の成立を目指したものの叶わず、退位を迫られました。
イオラニ宮殿正面の2階、右端の部屋の窓には白い目隠しがされています。そこがリリウオカラニが幽閉されていた部屋。反乱防止のため、目隠しをすることで外部との連絡を遮断していたのです。
ハワイ州庁舎の正面
イオラニ宮殿、リリウオカラニ女王像を訪れた後、ハワイ州庁舎の正面に出ました。
通常は建物の周りに水が張られていて、水は太平洋を、庁舎はハワイを表現しています。
ちなみに、2023年は工事中でした。
建物の正面、ど真ん中の1番立地に立っているのは、ベルギー出身のダミアン神父<Father Damien>。本名はジョゼフ・デ・ブーステル<Joseph de Veuster>。
ダミアン神父は、19世紀に布教のためハワイに上陸したローマカトリック教会の司祭です。モロカイ島でハンセン病患者のケアをしながら、街の整備にも尽力しました。しかし、自らもハンセン病に感染し帰らぬ人となります。彼の献身的な活動は世界中から称賛され、2009年にはカトリック教会により聖人とされました。
ダミアン神父の頭上に見える銅板は、ハワイ州の紋章です。紋章は1959年にアメリカ合衆国50番目の州となったときに作られました。
デザインの基になったのはハワイ王国時代の紋章で構成が似ています。王国時代の紋章は、イオラニ宮殿の門で見ることができます。
王国時代の紋章と共通しているのは、
・中央にある8本のストライプ
・Ua Mau Ke Ea O Ka Aina Ika Pono
(ハワイのスローガン・ポリシー)
8本のストライプはハワイ王国の国旗で、ハワイの主要8島を表しています。
「Ua Mau Ke Ea O Ka Aina Ika Pono」は、「大地の生命は正義によって守られる」1 という意味です。解釈の仕方は各時代のハワイは置かれた状況で違います。現代版なら、「自然を守り正しい行動を続ければ、ハワイは永遠に続く」なんて解釈はどうでしょうか。
ダミアン神父像からほんの少し東(左)に歩くと、リバティベル<LIBERTY BELL>があります。
1950年7月4日にアメリカ合衆国から贈られたもので、説明には「an exact replica og the original」(オリジナルの正確で精巧なレプリカ)と書かれています。オリジナル同様に、ヒビも入れてありました。
ハワイ州庁舎だけの記事も書きたいところですが、まだチラ見レベルなので次回以降に持ち越し。建物内にも見どころがいくつかあるようなので、今からワクワク。
庁舎観光は、ALOHA PROGRAM ハワイ州庁舎 の記事が参考になります。
JTBのHiBusは、ハワイ州庁舎前やカメハメハ大王像の近くに停車するので、ダウンタウン観光に便利。ハワイ出雲大社も乗り換えなしで行けます。
近くの観光スポット
リリウオカラニ女王像やハワイ州庁舎の周辺は「ハワイ州都歴史地区」と呼ばれ、ハワイの歴史を今に伝える施設が集まっています。
ダウンタウンは早朝や暗くなってからの散策は犯罪に巻き込まれる可能性が高くなります。明るい時間に行きましょう。
イオラニ宮殿
アメリカ合衆国で唯一現存する宮殿。第7代国王のカラカウア王の時代に建設されました。宮殿内には、当時の最新鋭の利器が取り入れられました。
宮殿内の見学はツアーの予約とツアー料金が必要ですが、その他は予約も料金も不要で自由に見学できます。
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カメハメハ大王像
King Kamehameha Statue
ハワイ王国の初代国王カメハメハ大王の像は、イオラニ宮殿の前を走るサウス・キング・ストリートを渡ったところにあります。
ハワイ史にまつわる観光なら、必ず訪れるべきスポットです。
ハワイ州最高裁判所の前で、威風堂々と立つ姿は一見の価値あり!
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ハワイ州庁舎
Hawaii State Capitol
ハワイ州の政治の中心地。興味深くユニークな建物で、ハワイ州の自然を随所で表現しています。
まだ素通りでしか見ていないので、いつか内部もじっくりと見学したい場所です。
見どころは下記サイトが参考になります。
【参考サイト】
【公式サイト】
エターナル・フレーム・メモリアル
Eternal Flame Memorial
1941年12月7日の真珠湾攻撃による犠牲者と、米国軍に従事したハワイ州の男女を追悼する記念碑。1944年の建設以後、トーチには永遠に消えない炎が揺らいでいます。
ワシントン・プレイス
Washington Place
セントアンドリュー大聖堂の隣りにあるハワイ王国最後の女王『リリウオカラニ』の終の棲家。
中に入るには木曜日10:00のツアー(予約制)に参加を。日本語ツアーのリクエストは、メールで問い合わせましょう。
セントアンドリュー大聖堂
Queen Lili‘uokalani Statue
外観だけでも圧倒される頑強で重厚な大聖堂。ゴシック様式の大聖堂は、多様な文化を受け入れてきたハワイらしさを象徴しています。扉が開いていれば、ぜひ中へ。巨大なステンドグラスを見ることができます。
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ハワイ州立美術館
Capitol Modern
無料で入場できる美術館で、ハワイの現代アーティストによる芸術が展示されています。ハワイの風景や文化を表現した作品が多く、印象深い体験をすることができます。スペイン風の建物も見どころです。日曜と祝日は休館日。
公式サイトではバーチャルツアーを楽しむこともできます。
【公式サイト】
ハワイ出雲大社
Izumo Taishakyo Mission of Hawaii
1606年創建。島根県にある出雲大社の正式な分院。縁結びにご利益があるとされる。
参拝のほか、レイをかけた狛犬、しめ縄も見もの。
英語の入ったお守り、ALOHAと書かれた御朱印などハワイらしさも垣間見えます。
周辺の治安は良くないため、平日の日中に訪れるのがおすすめ。
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