三重出身の僕にとって馴染みがない『八重山』。その未知なる地域の文化や自然をテーマにしたのが石垣やいま村です。新鮮でおもしろい体験をすることができました。
石垣やいま村は、村系テーマパークとしてはコンパクトで、2時間でもかなり楽しめます。だからスケジュールを組みやすいし、変更もしやすい。現に僕たちも「ちょっと時間が空いたからやいま村を前倒しするか」というノリで日程を変更しました。
そんな都合のいい石垣やいま村ですが、失敗したと後悔していることもあります。すべてはリサーチ不足が原因でした。
リサーチ不足だったこと
- 家あしび(ショー)
- 滞在予定時間を90分にしていた
- リスザルのエサやり体験
- その他
1番の心残りが『家あしび』というショーを観れなかったこと。八重山の伝統芸能を見られる絶好の機会を逃してしまいました。
あと滞在時間の見込みも甘かった。雰囲気を感じるだけなら90分でも十分です。でも、リスザルと戯れたり、古民家の解説を読んだりしていたので120分くらい欲しかった。閉園時間が迫るにつれ、観光に集中できなくなりました。
というわけで、今回は石垣やいま村のレビューと反省です。

ドライブ所要時間
- 石垣空港から約30分
- 離島ターミナルから約20分
石垣やいま村の概要

名蔵湾を望む丘の上に位置する日本最南端&日本最西端のテーマパーク。最○端好きにはたまらないダブル端です。
石垣島が属する八重山地域の伝統文化・歴史・自然の継承と体験がやいま村のテーマ。沖縄本島ではおきなわワールドや琉球村に行きましたが、やいま村にも自然を活かした独自のおもしろさがあります。

園内には4棟の古民家が移築されています。100年以上昔に実際に使われていた家屋で、いずれも国の有形文化財。家に上がって展示物を見たり縁側に座って休憩したり。木の香りや吹き抜ける風を感じるのも楽しい。

他にも、マングローブ散策や琉球王国時代の衣装体験、リスザルと触れ合える森など、子どもから大人まで楽しめます。

滞在時間の目安
滞在時間の目安:2時間~
- 家あしび 20分/回
- リスザルの森 15分
- マングローブ散策 15分
- 古民家見学 30分
(海人の家、農民の家含む) - アンパル塔 5分
- 移動時間 15分
- おみやげコーナー10分
茶屋での休憩やレストランでの食事、琉装体験などにも参加するなら、4時間くらいで計画しましょう。
気になるスポットだけに絞るなら60~90分でもいいかもしれません。
入場料・営業時間
通常入場料(入村料)
大人:1,200円(中学生以上)
小人:600円
障がい者手帳をお持ちの方は半額(同伴者1名まで)
営業時間
9:00-17:30(最終受付17:00)

当日は何度でも再入場できますよ
やいま村:レビューと心残り(反省)
琉球古民家を見る:家あしびを見逃す


移築された4棟の琉球古民家のほか、昔の生活を再現した海人《うみんちゅ》の家、農民《はるさー》の家を見ることができます。
家があるということは雨が降ったり止んだりの天気でも観光しやすいということ。天気が変わりやすい石垣島、やいま村ならすぐ家に逃げ込めます。当日もそんな天気でした。
さすがに雨ザーザーの日は楽しめません。
牧志邸《まきしてい》 家あしびを見損ねた




失敗
民謡ショー『家あしび《やーあしびー》』見たかったなぁ
牧志邸では1日4回、追加料金なしで見られる伝統民謡のショーが開催されます。20分ほどのショーで、三線の生演奏、唄、踊り、おばあとおじいのトークなど楽しみどころ満載らしいです。



知らなかった~~



知らなかった……
到着したのは15時50分。ショーの終了間近でした。


家の外にも立ち見の人がいました
よほど残念そうな表情をしていたのか、演者さんの1人が近くで演奏してくれました。優しい。




やいま村に行くなら、『家あしび』の開催時間は要チェックです!
ショーをやっていない時間は、家の中を自由に歩き回れます。


置いてある太鼓は叩くこともできますよ。


森田邸《もりたてい》


森田邸は八重山の典型的な士族屋敷。門の前にいる珍しい型のシーサーも見どころ。


家の中では昔の日用品や米軍統治化時代の通貨などを展示、裏庭には昔の豚小屋(オーヌヤー)が保存されていました。
森田邸では琉装体験(有料)もできます。僕たちが訪れたときも申し込んでいる人がいらっしゃいました。


琉装体験(森田邸)
1着:1,000円
所要時間:15分~20分
月桃茶屋《げっとうちゃや》(カフェ)




失敗
閉店時間が16時だった!
サーターアンダギーやかき氷、シークヮーサーといった沖縄スイーツが揃うカフェ。やいま村と同じ営業時間だと思っていたら16時で閉店でした。ケチケチ君がたまに奮発しようとするとこうなる。


店の外にあるベンチで食べてもいいし、となりにある古民家・喜舎場邸で食べることもできます。
月桃茶屋
営業時間:10:00-16:00
喜舎場邸《きしゃばてい》


「八重山学の父」と呼ばれる郷土史家の喜舎場永珣《きしゃばえいじゅん》氏の住居だった家屋。喜舎場氏は、沖縄民謡を代表する「安里屋ユンタ」を全国に広めたことで有名。
古き良き日本の家屋が偲ばれる開放感のある部屋。月桃茶屋で買ったスイーツを持ち込んで、畳の上でひと休みすることもできます。
フナクイムシという貝が開けた穴を模様にした欄間、ヤシガニ親子の標本、昔の台所などを見ることができました。


湿気を吸収して腐食を防ぐ効果があるそう



ヤシガニの標本はちょっと怖かった
大浜邸《おおはまてい》




大浜邸では『見どころ』にまんまとハマりました。


天井の梁には「天官賜福紫徴鑾駕(てんかんしふくしびらんか)」と当時の棟梁が書いた文言がある。火事にあわないなど、魔よけの言葉。
こういうの、探さずにイラレナイ。





見つけた。満足。
古いわらじ、沖縄の旧盆飾り、アンガマなども展示されています。
農民の家(ハルサーヤー)


移築された家とは一変して農民の家は質素。ひと目で厳しい生活だったことが分かります。
家の中には当時の農工具やいろり(ジル)などが展示されていて、個人的には農民の家の方が興味津々。梁に飾られた水牛の角はインパクト大です。


沖縄らしい小道具『ほら貝のやかん』。


農民の家のとなりには、シートーヤーと呼ばれる作動作り小屋がありました。牛や馬を原動力としてサトウキビを搾り、それを小屋にあるかまどで煮詰めて黒糖を製造していたそうです。


牛や馬に引かせて歯車を回しサトウキビを搾汁する
海人の家(ウミンチュヤー)


漁師の家。昔使われていた漁具《ぎょぐ》や近海でとれる甲殻類のはく製が展示されています。


おもしろかったのがハリセンボンのねずみ返し。ネズミ目線でこのトゲを見たら恐怖でしかない。海のものを巧みに道具化する海人の知恵。


当時のHIT商品だったかも
リスザルの森






残念
『エサやり体験』休止だった~
やいま村には、家あしびの他にも人が集まる場所があります。それがリスザルの森。人懐っこくてめちゃくちゃかわいい。追加料金はいりません。(やいま村の入場料は必要)
ここで1つ疑問が。南米原産のリスザルと八重山はどんな繋がりがあるの?


正解は、気候がいい感じだから。
リスザルが生活しやすい気温らしいです。八重山の歴史も文化も関係ないけれど、かわいいからヨシ。
リスザルの森には、荷物やかばんを持ったままでは入れません。ゲートの内側にある棚に預け、スマホや財布などの貴重品は手に持って入ります。食べ物、飲み物、薬、タバコの持ち込みは厳禁です。


ゲートの先は通路と森。自然に近い状態で飼育できるように、客との間には檻も柵もありません。放し飼いです。
人慣れレベルが相当高く、無理に近寄らなくてもモジモジしていれば寄ってきます。




小さな子どももリスザルと遊んでいました。


好奇心旺盛で人懐っこいので、手の上に乗ってくることもあります。でも無理に触るのはNG。無となり近寄ってくるのを待つのみ。


ポケットの中は要注意。エサがないか物色する子もいます。取られると取り返せないので、ポケットは空にしておきましょう。


リスザルの森の心残りは『エサやり体験』。放し飼いなので、あげるというよりも奪われる感じになっておもしろいらしいです。なかなか寄ってきてくれないときは、エサの誘惑を使うのも手。
通路を奥に歩いていくと休憩場所があり、そこにガチャガチャが置いてあります。300円入れるとカプセルが出てきて、中に入っているチケットを飼育員さんに渡すとお皿とエサがもらえるシステム。
でも残念ながら販売休止でした。正確な情報ではないですが、午前中で終わることもあるそう。体重管理とかあるのかな?
エサやり体験をするなら午前中に行きましょう。
リスザルの森 エサやり体験
1回:300円
時間:不明(午前中?)
※天候やリスザルの健康状態で中止の場合もあります
注意:服や髪が汚れる場合があります
マングローブ


石垣やいま村は日本の代表的なマングローブ『名蔵アンパル』に隣接していて、本格的なマングローブを内側から見ることができます。鬱蒼とした木々、その先に見える川。独特な景観が新鮮です。
片方のハサミが大きなシオマネキ類(カニ)や、水の上を飛び跳ねるミナミトビハゼを見られることもあります。




アンパル塔


アンパル塔は、琉球王朝時代に整備された遠見台を再現したもの。元々ここにあったわけではなく、展望台として建てられました。
ぐるぐるした通路を上った先に見えるのは名蔵湾。石垣やいま村の締めくくりにぴったりな景色でした。天気がいいと、竹富島、小浜島、西表島を見ることができます。


その他
絶滅危惧種カンムリワシ よんなー君


交通事故で生涯飛べなくなったカンムリワシ。カンムリワシは国の特別天然記念物で絶滅危惧IA類(CR) (ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの)に指定されています。驚かせないようにそっと見守りましょう。
おじいちゃん水牛 たろう君


留守。どこ行った。
芝生広場


芝生広場ではレジャーシートを敷いて遊んでもいいそうです。南国ならではのトックリヤシも生育しています。
おもしろい形をした『旅人の木』


アンパルの塔の近くに生えていたおもしろい形の木。ラベナラ・マダガスカリエンシス《Ravenala madagascariensis》という木で、旅人の木とも呼ばれるそうです。
神アサギ(遥拝御嶽)


牧志邸の前にある御嶽。実際に時節ごとに祭祀を執り行っているそうです。手前に見えるのは拝殿、その奥が聖域。拝殿の先に行くことはできません。おみくじがありました。


村内はこんな感じでした。
やいま村にド派手さを求めてはいけない
やいま村は、良くも悪くもコンパクトで大人しめ。イベント盛り盛りの派手さはなく、落ち着いていて八重山に触れる感じの場所。それが良さです。
いつまで経っても記事を書いていないくてアレですが、沖縄本島にあるド派手な『おきなわワールド』のノリで行ってはいけない。そんな気がします。
入園料なしでも入れる
名蔵ドライブイン
石垣やいま村は、名蔵(なぐら)ドライブインを併設しています。ドライブインは入場無料で、おみやげ売場、あんぱる食堂、ものづくり体験コーナー(有料)、トイレを利用できます。



食堂は営業時間に注意!
名蔵ドライブイン
営業時間:09:00-17:30
あんぱる食堂:11:00-14:30 LO14:00


左が石垣やいま村




新石垣空港にもやいま村の店があったので、石垣島旅行の締めくくりに美味しくいただきました。




アーサと海ぶどうのそば1,080円
ものづくり体験 2025年8月時点
- シーサーの色付け(名蔵ドライブイン内)
1体:1,800円 ペア3,300円
所要時間60~90分 - 星砂アート(名蔵ドライブイン内)
1,000円
所要時間30分
石垣やいま村:施設情報


石垣やいま村 | |
---|---|
![]() ![]() | 09:00-17:30 入村受付17:00まで |
![]() ![]() | なし |
![]() ![]() | 沖縄県石垣市名蔵967-1 (地図) |
![]() ![]() | 0980-82-8798 |
![]() ![]() | 入場料 大人:1,200円(中学生以上) 小人:600円 |
![]() ![]() | あり |
![]() ![]() | 無料駐車場 約100台 |
![]() ![]() | 滞在時間:120分目安 |
![]() ![]() | 売店あり |
![]() ![]() | https://www.yaimamura.com/ |
![]() ![]() | 名蔵ドライブインは入場無料 喫煙所は駐車場横にあり |
駐車場は約100台分。スペース広めで駐車しやすい。


園内マップ


やいま村の割引クーポン・チケット
通常料金から10%OFF
大人(中学生~):1,200円→1,080円/人
小人(3歳~):600円→540円/人
石垣やいま村:まとめ
やいま村は、村系のテーマパークとしては比較的コンパクトで、周りやすかったです。古民家の展示物や解説も多くはありません。
雰囲気を楽しみたいだけなら1時間で周れるし、ちょっと深堀して楽しむなら2時間くらいが目安です。一方で、食事、ものづくり体験、ピクニックなど、ディープに遊ぶなら半日過ごせる場所でもあります。
訪れる時間は、リスザルのエサやりをするなら午前中がおすすめ。時間指定がある『家あしび』に合わせて園内を周りましょう。ただ、午前中は混みやすいです。
のんびり周るなら15時以降がおすすめ。午前中より人が少ないので、余裕をもって見学できます。ただし、食堂が14:30で終わる、リスザルのエサやりはできないかもしれない、月桃茶屋が16時で閉まる点に注意しましょう。15:30からの家あしびもお忘れなく。
やいま村から石垣島観光スポット
までの所要時間


車での移動時間と旅ログ
所要時間は目安です
その他 | 新石垣空港(車で30分) |
離島ターミナル(車で20分) |
Article author いそぽん
Photo & Experience 2024.11
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